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  Tc School  - クラーク記念国際高等学校 大阪天王寺 -

学校 進路情報室 多目的ルーム PCルーム リノベーション




画一的で学習する場所としての単なる箱であることを脱し、生徒が創造性を育みながら楽しく活き活きと過ごせる空間をつくることをコンセプトに、大阪市内にある高校のリノベーションを行いました。
今回計画したのは、教室フロアにある進路情報スペースと、多目的ルーム、パソコンルームを含む1つのフロア全体で、多目的ルームとパソコンルームには、それぞれ本来の用途に加え、PBL(課題解決型学習)や創作活動など、数人のグループで1つの課題に取り組んでいくアクティブラーニングを行う場所としても利用できることが求められました。




3年生の教室フロアに新たに設けた進路情報コーナーは入りやすいようにガラスで仕切ったオープンなスペースとし、
外側に向けて本やパンフレットを紹介するマガジンラックも設けました。
入口から本棚を囲うように続く黒い帯型が空間をまとめると共に、流れるような動きを生み出すデザインとしました。



壁一面に造り付けた本棚はあたたかみのある木材でしつらえ、
本や資料だけでなく、観葉植物や写真を飾ることでゆとりが生まれるように、十分な容量を確保しました。



フロア全体を一体的に利用できるように、
多目的ルームの入口はガラス面を最大限広く取り、ホールと仕上げを連続させました。



集会や発表会を行う際は大勢の人が集まって利用するため、広くフラットなスペースを確保する必要がありました。
そうした条件の下で、殺風景な印象とならないようにするため、
天井に円をかたどったルーバーを照明器具と合わせてリズミカルにレイアウトし、空間に変化を与えています。



PBLやグループ活動で使用する際は、窓際のテーブルと椅子、収納棚のスツールを学生が自由に持ち出して使用します。
色や材質、形状を統一しないことで、楽しみながらフレキシブルに利用できるように計画しました。
左の木目の椅子は靴箱としての役割もあり、床に座って机として利用することもできます。



天井の円形ルーバーと呼応するように、
部屋の端に設けた収納棚から伸びるルーバーも円弧を描くデザインとしています。
収納棚は下段にグループ学習で使用するスツールの収納、上段に学生の作品展示コーナーを設け、
裏側はパイプ椅子やクラブ活動で使用する道具等を収納する倉庫として整理しました。
自由な発想で課題に取り組めるように、ものづくりを行う工房のような雰囲気を目指しました。



パソコンルームの出入口も多目的ルーム同様にガラス面を最大限広く取り
一番目立つ場所にe-Sportsコーナーを配置しました。



e-Sportsコーナーは梁の下にフラットな天井を新たに設け、1つのコーナーとして一体感が出るように演出し、
シャープな印象となるように床、壁、天井をグレートーンでまとめました。
天井を円弧を描く形状とすることで、多目的ルームとの統一感を持たせています。



グループ学習に加え、併設されたe-Sportsコーナーの観戦もできるように、
部屋の中央に小上がりのフリースペースを設けました。
手前の造り付けの本棚はベンチとしても使え、奥の移動式の台はベンチとしてもテーブルとしても使用できます。
黒いパソコンと椅子が並ぶモノトーンの空間の中に、木材で仕上げる部分をつくることで、
無機質になりすぎないようにデザインしています。

photo Akiyoshi Fukuzawa


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