壁の厚みを利用した”ニッチ”飾り棚

部屋の中に写真やお気に入りの小物を飾れる場所があると、より心地良い自分らしい空間にカスタマイズすることができます。
今回は壁をへこませて生み出すスペース”ニッチ”の計画例のご紹介です。

広さにゆとりのある部屋であれば、しっかりとした飾り棚を計画するのも良いのですが、そうではない場合はスペースをいじめる事なく、壁の厚みを利用して設けられる薄いニッチ状の飾り棚はいかがでしょうか。
写真や絵、小物など厚みの小さい物であれば、壁厚のニッチで十分。
一般的に、飾り棚に比べてコストを抑えてスッキリと仕上げられるメリットもあります。

壁の厚みを利用した"ニッチ"飾り棚
  

上の写真は Fk studio – Studio LUP – のクッキングスタジオ。
出っ張る飾り棚だと邪魔になるため、写真右の壁にニッチ状の飾り棚を計画しました。
オーナーが世界各国を旅して集めたお気に入りの小物が飾られ、スタジオ独自の雰囲気を生み出すスペースの一つとなっています。

下の写真も同じく、Fk studio – Studio LUP – の、こちらはエントランスです。
エントランスの正面、写真左の壁にスタジオスケジュールなどを置いたり、スタジオで使うヨガグッズやおすすめの書籍の紹介コーナーとして計画しました。
床から天井までの大きな棚なので、壁厚を利用して、、という訳にはいきませんが、特に人が行き交う場所ということもあり、こちらも出っ張らないニッチ状にしています。

壁の厚みを利用した"ニッチ"飾り棚
   

壁に埋め込むニッチ飾り棚、様々なサイズで計画可能ですので、取り入れてみてはいかがでしょうか?

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どんどん使おう!トイレの手洗い

前回に続いて、、なんと(?)今回もトイレのお話しです。
リビングなどに比べてマイナーで蔑ろにされがちですが、必ずどの家にも1つはあるトイレ。
ちょっとしたカスタマイズでより使いやすくアレンジできます。

最近、主流になりつつあるタンクレストイレはお手入れしやすくシンプルな形状が人気ですが、そのシンプルさゆえに、かつてはタンク部分に付いていた手洗いがありません。
そこで、手洗い器が別に必要になるのですが、観葉植物が多い Sa HAUS では水やりの給水に廊下側からも利用できるよう、手洗い器部分に小窓を設けました。

どんどん使おう!トイレの手洗い
 

小窓は軸回転で開くタイプです。
もちろんトイレに入って給水しても良いのですが、廊下側からであればスリッパを履き替えることなく使うことが可能です。

どんどん使おう!トイレの手洗い
 

閉めた時です。
小窓には圧迫感低減と光取りの役割もあります。

ちなみに、この小窓も写ったSa HAUSの動画は↓から見られますので、良ければご覧ください。

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トイレ時間を有意義にする本棚(?)

トイレ時間を有意義にする本棚(?)
 

写真は Ms HAUS のトイレ。
自然素材をふんだんに使ったナチュラルな雰囲気のMs HAUSはトイレも然りです。

レイアウトは便器の正面に手洗い器のあるごく一般的なトイレで、手洗い器の下には配管カバーを兼ねた収納があり、掃除道具や洗剤などが収納できるようになっています。
もちろん、上部の扉付きの収納にはトイレの必需品トイレットペーパーのストックが収納できるようになっています。
では、その下の棚板は何かと言うと、、タイトルにもある通り「本棚」なんです。

設計の打ち合わせの際に「トイレで本を読むんです」というのをお聞きし、それならばと計画しました。
このように、お施主さまの暮らし方に合わせて1つずつ丁寧に作っていけるのが注文住宅の醍醐味だと思います。

ちなみに、この棚の主用途は「本棚」ですが、もちろん時計を置いたりする飾り棚としても利用可能です。

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天井でゆるやかにゾーニング

1つの大きな空間の中でスペースをゆるく分けたいときには、家具やパーティションなどで区切ることが多いですが、もっとゆるやかに分けたり、スペースの性格の違いを特徴づけたいときなどには、床や天井の仕上げやレベルを替える方法も効果的です。

下の写真は Ka Hotel  – 界川治 – のロビーです。

天井でゆるやかにゾーニング
 
天井でゆるやかにゾーニング
 

ロビースペースと、体験スペースの天井それぞれに屋根の小屋組をイメージしたルーバー天井をデザインしました。
それぞれの空間が1つのスペースとしてまとまった落ち着きのある場所になり、動線となる通路部分との性格の違いも強調することができます。
視線を遮ったり、出入口を限定する必要がない場合に、天井を切り替えることはとても有効です。

天井でゆるやかにゾーニング
 

上の写真は Tc School  – クラーク記念国際高等学校 大阪天王寺 –のパソコンルームですが、e-スポーツ専用のマシンがある部分の天井を1段低くし、弧を描く形状にすることでスペースを特徴づけています。


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カーテン?ブラインド?それとも、、

窓に取り付ける視線や日射カットのためのアイテムには、カーテンをはじめ、ブラインド、ロールスクリーン、ハニカムシェード、すだれ、、、など様々なタイプのものがあります。
機能性はそれぞれに一長一短で、どれを選ぶかを決めるのは本当に難しいです。

例えば、最も主流のカーテンは大きなサイズの窓でも、確実に遮光してくれるものが選べますし、レースのカーテンを掛けておけば、日中の日差しと視線を程良くカットし、ひらひらと靡いて隙間や生地自体からちゃんと風も通してくれる優れものです。

カーテン?ブラインド?それとも、、
 

とても優秀なのですが、その一方で、開けている時も常にぶら下がっているのがなんとなく邪魔、すっきりと見せたい、特に不要な時は隠したいという思いで、カーテン以外を検討される方も多いように思います。

カーテンの代わりとして代表的なのはブラインド。
直線の形状がすっきりとした印象で、不要な時は上部に収納しておけるのも嬉しいです。
日射や視線は角度を調整することで遮ることも可能ですが、風が強い時にブラインド自体が揺れて窓枠にカタカタとぶつかるのが少し難点です。
メーカーによると、そもそもブラインドや後述のロールスクリーンは窓を閉めて利用することを推奨しているとのこと。
そうは言っても、中間期には風も通したいですよね。。

また、しっかりと閉めても隙間から光が漏れやすいという特徴もあります。

カーテン?ブラインド?それとも、、
 

ロールスクリーンもブラインド同様にすっきりとした印象になり、収納も可能です。
さらに、色や柄などの種類が豊富で、部屋の雰囲気に合わせて選定できるという特徴もあります。
1台でカバーできるサイズの窓であれば遮光性も得られますが、ブラインド以上に風を通しにくいので、こちらは固定窓などの換気を行わない窓や、就寝時の閉めている時にだけ利用するような寝室の窓におすすめです。

用途や雰囲気に合わせてどのアイテムが最適か、部屋ごとに選ぶのが良いかなと思います。

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畳屋さんに教えてもらったいろいろ豆知識

フローリングとはまた違い、柔らかくて冬場にヒヤッとした冷たさを感じることのない畳。
直接座ったり、寝転んだりしても体が痛くならないのも魅力です。
家全体に採用することはほとんどありませんが、客間やリビングの一部に設ける畳コーナーとして計画することがよくあります。

最近では和紙製等の耐久性やメンテナンス性が考慮された畳表を使用した畳を採用することが多くなってきましたが、昔ながらのイグサでできた畳には自然素材ならではの香りと、何とも言えない肌触りの良さがあります。

先日、畳屋さんにお邪魔して、畳について色々と教えて頂く機会がありました。

畳屋さんに教えてもらったいろいろ豆知識
 

畳を構成する表面材の「畳表」はイグサと麻、綿を組み合わせた縦糸とを編んでつくります。
右の写真の濃淡2色のピンク色の紐が麻と綿の縦糸です。
縦糸は畳が完成すると見えなくなってしまうのですが、この縦糸で畳表の厚みを調整するそうです。
ちなみに、畳表はふっくらと厚い方が高級になるそう。

イグサは根の方が白いため、生育が悪いと小さな畳しか作れなかったり、端の方が白い畳になってしまうそうです。
左の写真を見ていただくと、白い根の方と緑の葉先の方を重ねて織っているので、色の違いがよく分かります。
お邪魔した畳屋さんでは白い部分は畳に加工する際に切り落とすそうです。

畳屋さんに教えてもらったいろいろ豆知識
 

洋風の空間にもよく合う「縁」の無い畳が人気ですが、この縁無し畳を作るときは、上の写真のような「目積」と言われるイグサの目が細かい畳表を使うそうです。

下の写真のように縁を付ける場合は、イグサの目に沿った方だけを巻き込むので問題無いのですが、縁無し畳はイグサの目に対して垂直方向にも曲げる必要があるため、この部分のイグサが割れやすく縁ありの畳と比べると耐久性が劣ります。

畳屋さんに教えてもらったいろいろ豆知識
 

その点を少し改善できるのが目の細かい目積畳表なんだそうです。
目が細かい方がよりモダンな印象にもなります。

畳屋さんの倉庫には、斜めや市松模様になっているちょっと変わった畳表や、様々な柄の「縁」が置いてありました。

畳屋さんに教えてもらったいろいろ豆知識
 

魚の名前が漢字で書かれたお寿司屋さんのためにあるようなものや、ネコの足跡がデザインされたものなど、見たことのデザインのものが色々あって驚きました!
いつかどこかで使えると楽しそうです。

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床の仕上げを変える効果

フローリング、タイル、カーペット、モルタル、ビニルシート、、床に使う仕上げ材には様々な種類のものがあり、材の持つ機能性や使用する場所の性格、全体のデザインなどを考慮して選定します。

床の仕上げを変える効果
 

例えば、上の写真の Ts HAUS のリビングでは、主な床仕上げを肌触りの良い無垢のフローリングとし、薪ストーブの周りから玄関へと続く床を機能的なタイルで仕上げました。
薪ストーブの周りは薪を追加する際に火の粉が飛んだり、煤がこぼれたりといったことが起こるため、熱に強く清掃もしやすいタイルやレンガで仕上げるのが一般的ですが、Ts HAUSではその範囲を広げ、ストックの薪を置いておく階段下スペースもタイルで仕上げました。
玄関に向かってまっすぐにタイルのスペースを設けることで、デザイン的にもすっきっりとした印象となっています。

一方で、同じ材料で柄を変えることもあります。

 

写真は Uc School – クラーク記念国際高等学校 大阪梅田 – の学習スペースで、床は全面ビニルタイルですが、主に通路となるスペースをモルタル調、学習スペースを木調のビニルタイルとし、壁を設けずに2つのスペースを柔らかくゾーニングしました。

ある程度広いスペースの場合は、柄を変えることで空間にメリハリを持たせる効果もあります。

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