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Ky HAUS 久しぶりの打合せ

住宅のリノベーションを計画中のKy HAUSのお打ち合わせに行ってきました。

コロナウィルスの影響等もあって、工事予定を延期したこともあり、久しぶりのお打ち合わせでしたので、一先ず近況報告と雑談からスタート。
お施主さんもご家族の皆さまもお元気そうで一先ず安心しつつ、美味しいお茶とお菓子を頂きつつ(いつも有難うございます!)、運動不足やストレスの解消対策など色々とお喋りさせて頂いて楽しい打ち合わせとなりました。

もちろん計画の話もしっかりと!
今回の計画は2世帯で住むためのリノベーションですが、お母さまのお嫁入り道具の「長持」の扉をどこかに使えないか?とのお話を電話でお聞きしていたので、実物を見せて頂きました。

長持の扉
 

長持。
実は初めて聞いたのですが、衣類や布団、座布団などを収納するための、大きな箱状の収納家具のことだそうです。
そう言われてみると、祖父母の家の納屋にあった気がしましたが、私が見たのは確か上面に大きな蓋が付いた物。
お施主さんのは引き違い戸と少し違いましたが、お話を聞くと、どうやらどちらも同じ「長持」のようです。

お母さまがいつでも見られる場所で違和感なく使えそうな場所をお施主さんと一緒にあれやこれやと思案し、ここ!という場所が見つかりましたので、計画に組み込むことになりました。

Ky HAUS 打合せ
 

図面やパースの他、サンプルの確認もして頂きます。

そう言えば、コロナ禍の間に仕事用にiPadを導入したのですが、これが凄く便利!もっと早く導入すれば良かったと後悔しています。
iPad導入については<こちら>のページにちょこっと話で書いてますので、
ご興味のある方は覗いてみてください。

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独立した洗面コーナーが便利

突然ですが、洗面台って家の中のどこにありますか?

スペースの都合もあって、脱衣室の中、洗濯機の横にあるという家が多いと思いますが、使い勝手を考えると、脱衣室から独立した洗面コーナーを設けるのがおすすめです。

脱衣室の中にあると、他の家族が浴室を使っている間は歯を磨いたり、化粧をするために洗面台を使えなかったり、朝の慌ただしい時間に洗濯機を回すお母さんと会社や学校に行くために身支度を整えるお父さんやお子さんが、狭い中でせめぎ合わなければならなかったりします。

また、洗濯機が置いてあり、浴室へと続く脱衣室は、家の中でも特に生活感が出やすいプライベートな空間ですが、お客様が来て、手を洗う際には、そのプライベートな空間に通すことになります。

脱衣室から独立した洗面コーナーを設けることで、これらの問題は解消し、さらに、脱衣室には洗面台の代わりに、着替え等の収納スペースを設けることができてとても便利になります。

写真左は、Ms HAUSです。
トイレと脱衣室に続く廊下の一角、ワークデスクの横に洗面コーナーを配置しました。

写真右のGk HAUSも、Ms HAUS同様にトイレと脱衣室の前に独立した洗面スペースを設けました。
廊下からは扉なしでアプローチできますが、やや死角となるように配置しています。

上の写真は、脱衣室と廊下の間に設けたNi HAUSの洗面コーナーです。
脱衣機能から独立しているため、透明ガラスのデザイン小窓を設けることができ、廊下のアクセントにもなっています。

これから家を計画される方は既成概念にとらわれず、家族にとって使いやすい洗面台の位置についても考えてみてはいかがでしょうか?

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市販の収納ボックスの活用

今年は自宅に居る時間が長く、家の整理や模様替えをされている方も多いと思いますが、かく言う私も時間を見つけては収納の整理と不用品の処分を少しづつ実施しています。
その中で出会った無印良品の”ポリプロピレンファイルボックス”がとっても優秀だったので、今回はその活用例をご紹介します。

写真のように我が家のキッチンのバックカウンター(ダイニングに向いた対面式のキッチン作業台とは別に壁側に設けた収納棚です)の大部分はオープン棚になっています。

市販の収納ボックスの活用
  

引出し形式は収納物を上から覗き込めるので、低い場所の収納方法としてはとても使いやすいのですが、造作家具で作った場合、棚板式の収納に比べてコストが掛かるのと収納量が減ってしまうデメリットがあるため、オープン棚を採用し、収納ボックスに入れて引き出して使うスタイルをずっと取ってきました。
(ちなみに、食器の収納は別に扉付きの収納棚があります。)

当初は、写真奥側の収納棚に入っている無印良品の”重なるラタン長方形バスケット”を全面的に活用していたのですが、幅約26cm、奥行き約36cmと割と大きいため、使っていくうちに収納物によっては大まかな分類となってしまう上に、収納BOXの中で混ざって目的の物が探し辛い点と、底が平らではないので、瓶などが倒れてしまうという点がデメリットとして浮上してきました。

そこで、野菜やパン、お菓子の収納には引き続きバスケットを使用し、調味料やドリンク、乾物、レトルト、ゴミ袋などの収納用として、新たに”ポリプロピレンファイルボックス”を導入したのですが、これが程よい大きさで底も平と我が家のキッチン収納にはもってこいでした。
さらに、どの面も真っ直ぐ垂直なケースなので、並べて置いてもケース同士の間に無駄な隙間ができず、スッキリとたくさん収納できることもオススメなポイントです。

余ったバスケットはと言うと、、洗面所のオープン棚にて、ストックタオル等の収納用として引き続き活用させていただいています。

ちなみの参考に、10cm幅のポリプロピレンファイルボックスの内法寸法は幅9.6cm、奥行き31.6cm、高さ23.8cmでした。

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個室の間仕切りにガラスを活用

前回に続いて、ガラスでスペースを仕切ることの効果について、今回は住宅の個室の間仕切りにガラスを用いたケースをご紹介します。

住宅の個室はある程度のプライバシーが求められるスペースのため、透過性のあるガラスを間仕切りに用いるケースはあまり多くありませんが、上手く用いることでプライバシーを確保しながら、スペースの狭さによって感じる圧迫感や閉塞感を解消することができます。

建物面積24坪の狭小住宅である Sa HAUS では、高齢のお施主さまの寝室を安全性や利便性を考慮して1階の居間の隣に設けたため、居間は7.4帖、寝室は4.8帖と共に決して広くはないスペース配分となりました。

個室の間仕切りにガラスを活用
 

写真正面の2室の間仕切りを兼ねたTVボードと2枚の扉(引き戸のため、写真ではTVボードの後ろに隠れています)の上の視点より高い部分をガラスとし、奥の個室の様子やそこで過ごす人の姿は見えずプライバシーを確保しながら、隣室の天井面が連続して見えることによって空間の広がりを感じられるようになっています。
天井と共に左側の壁際の吊り収納もつなげて設けることで、より空間の連続性が感じられるように計画しました。

前回ご紹介した Yh Hotel -星のリゾート奥入瀬渓流ホテル -の半露天付き客室のように、奥の空間が完全に見えるわけではありませんが、奥に存在するスペースを感じることでも、空間の広がりを感じることができます。

個室の間仕切りにガラスを活用
 

また、居間には吹き抜けの窓から1日を通して光が入るため、とても明るい空間となっていますが、ガラスの間仕切りによって、その光が隣の個室にも届くという効果もあります。

写真は個室内の様子で、扉を閉めた状態です。

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家を見渡すカウンターで落下防止

建物の上下をつなぐ階段や吹き抜け。
前回に続いて今回も本来の役割+αの機能を持った落下防止案をご紹介。

Ms HAUSでは、吹き抜けに面した手摺りの一部をカウンターデスクとしました。
通常は通行するためだけの廊下となる場所ですが、少しだけゆったりとスペースを確保して、子供達が勉強したり、皆が本を読んだりできるフリースペースとしています。
吹き抜けにカウンターを設置することで、カウンターに向いながら、下に居る家族とコミュニケーションを取ることができるのもおすすめのポイントです。

家を見渡すカウンターで落下防止
 

カウンターデスクは奥行きがあるため、一般的な手すりに比べて高さが低くても落下防止の機能を果たしてくれます。
事務所では手すりの高さは90cm前後とすることが多いですが、デスクは無理に高くはせず、通常の70cm程度で設定することができます。

Ms HAUSでは、鉛筆などのデスクの上の物が誤って下に落ちないように前にパネルを付けましたが、これが無くても人が落ちる心配はありません。
ただし、カウンターに上ったりすることは想定していませんので、お子さんがまだ小さいなどで心配な方は、お子さんが成長するまではネットを張るなどの対策が必要かもしれませんね。

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最適な窓の大きさと取付高さ

窓が室内環境に与える影響はとても大きいです。
そのため、どこからどれだけの光を取り込み、どのように風のルートを確保するかを考えながら、部屋の大きさや用途、プランなどと合わせて大きさや配置を決めます。

同時に、外との関係をしっかりと捉えることも重要です。
窓によって外観の印象は大きく変わり、外側に何があるかによって室内から見える景色はもちろん、窓の効果もガラリと変わってしまいます。

最適な窓の大きさと取付高さ-1
 

例えば、窓の向こうに十分な広さの庭があったり、傾斜地等で見晴らしが良い場合、大きな窓を設置することで光や風、景色を存分に取り込んだ開放的な部屋にすることができます。

逆に、窓のすぐ外が人通りの多い道の場合、大きな窓を設置しても外からの視線が気になって、一日中カーテンを閉めっぱなしということにもなりかねません。
その結果、小さな窓を付けるよりも閉鎖的な部屋となってしまうこともあり得ます。

最適な窓の大きさと取付高さ-2
 

写真はGk HAUSのリビングです。

右には直接庭に出られるように大きな窓を設けながら、外側に目隠しの木塀を建てることで通行人の視線をカットしました。
その一方で、左のデスク前はハイサイド窓として、デスクに向かう時は外が見えずに集中することができ、少し引いたキッチンからは桜並木が見えるように計画しています。

最適な窓の大きさと取付高さ-3
 

この写真はSk HAUSのリビングです。

隣のマンションの斜面地に生える芝生を景色として取り込みながら、マンションから見下ろされる視線をカットするために、あえて低い位置に高さを抑えた窓を計画しました。
光は他の高い位置に設けた擦りガラスの窓から取り込みます。

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2段ベッドで仕切る子供部屋

子供部屋の数や広さ、兄弟姉妹何人で共有するかは様々な条件や考え方により、それぞれの家によって変わります。

例えばリビングを広く取って、家にいる時間のほとんどをそこで過ごし、子供部屋は最小限のプライベート空間があれば良いという場合、壁で区切られた小さな部屋を必要な数だけ作る方法ももちろんありますが、ある程度の広さの部屋を家具等で仕切るという方法もあります。

1つのスペースを兄弟それぞれの部屋や、子供部屋と書斎などに撤去や移動が容易な家具で分けることで、子供達の独立後などのライフスタイルの変化に柔軟に対応できます。

子供部屋の家具で代表的なものはベッド、デスク、本棚、あとはクローゼットと言ったところでしょうか。
この中でも特に広いスペースを占める上に、上部の空間が使えないベッドを2段に重ねて部屋を分ける間仕切り家具とすることで、空間を有効に使うことができます。

写真のNi HAUSでは兄弟の部屋を特注の2 段ベッドで仕切りました。

2段ベッドで仕切る子供部屋
 

スペースに合わせた家具をしつらえることで、既存の窓からでもバランスよく光や風を取り込め、仕切り具合を調整することもできます。
Ni HAUSではさらに既存の梁を利用して上段に本棚を設けることができました。

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