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畳屋さんに教えてもらったいろいろ豆知識

フローリングとはまた違い、柔らかくて冬場にヒヤッとした冷たさを感じることのない畳。
直接座ったり、寝転んだりしても体が痛くならないのも魅力です。
家全体に採用することはほとんどありませんが、客間やリビングの一部に設ける畳コーナーとして計画することがよくあります。

最近では和紙製等の耐久性やメンテナンス性が考慮された畳表を使用した畳を採用することが多くなってきましたが、昔ながらのイグサでできた畳には自然素材ならではの香りと、何とも言えない肌触りの良さがあります。

先日、畳屋さんにお邪魔して、畳について色々と教えて頂く機会がありました。

畳屋さんに教えてもらったいろいろ豆知識
 

畳を構成する表面材の「畳表」はイグサと麻、綿を組み合わせた縦糸とを編んでつくります。
右の写真の濃淡2色のピンク色の紐が麻と綿の縦糸です。
縦糸は畳が完成すると見えなくなってしまうのですが、この縦糸で畳表の厚みを調整するそうです。
ちなみに、畳表はふっくらと厚い方が高級になるそう。

イグサは根の方が白いため、生育が悪いと小さな畳しか作れなかったり、端の方が白い畳になってしまうそうです。
左の写真を見ていただくと、白い根の方と緑の葉先の方を重ねて織っているので、色の違いがよく分かります。
お邪魔した畳屋さんでは白い部分は畳に加工する際に切り落とすそうです。

畳屋さんに教えてもらったいろいろ豆知識
 

洋風の空間にもよく合う「縁」の無い畳が人気ですが、この縁無し畳を作るときは、上の写真のような「目積」と言われるイグサの目が細かい畳表を使うそうです。

下の写真のように縁を付ける場合は、イグサの目に沿った方だけを巻き込むので問題無いのですが、縁無し畳はイグサの目に対して垂直方向にも曲げる必要があるため、この部分のイグサが割れやすく縁ありの畳と比べると耐久性が劣ります。

畳屋さんに教えてもらったいろいろ豆知識
 

その点を少し改善できるのが目の細かい目積畳表なんだそうです。
目が細かい方がよりモダンな印象にもなります。

畳屋さんの倉庫には、斜めや市松模様になっているちょっと変わった畳表や、様々な柄の「縁」が置いてありました。

畳屋さんに教えてもらったいろいろ豆知識
 

魚の名前が漢字で書かれたお寿司屋さんのためにあるようなものや、ネコの足跡がデザインされたものなど、見たことのデザインのものが色々あって驚きました!
いつかどこかで使えると楽しそうです。

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