カテゴリー: Yh Hotel

スペースをガラスで仕切る

スペースをガラスで仕切ることの主な目的は2つあります。
1つは直接外部からの光を取り込めないスペースに間接的に光を取り込むことで、もう1つは仕切られた向こう側が見えるようにすることです。

後者の「向こう側が見える」にも様々なパターンがあります。
代表的なのは向こう側の「活動」や「様子」が見えるというパターンで、音や場合によっては匂いなどを遮りたいけれども、中の様子が見えるようにしたい場合にガラスを間仕切りに使います。

スペースをガラスで仕切る-1
 

写真は Uc School -クラーク記念国際高等学校大阪梅田- のフリー学習スペースですが、正面の濃紺の壁の向こう側が職員室になっていて、中央に設けた窓を介して職員室から学習スペースにいる生徒の様子が窺える様になっています。
同時に、学習スペースからも職員室の様子が垣間見え、用事がある際に職員室に入りやすく、先生との距離を縮める効果があります。

スペースをガラスで仕切る-2
 

向こう側の「空間」が見えるというパターンもあります。
壁にすると閉鎖感や圧迫感が生じてしまうような場合に、ガラスで仕切ることで視覚的な広がりが得られます。

写真は Yh Hotel -星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル- の半露天付き客室です。
限られた間口の中で、客室の寛ぎスペースと半露天風呂それぞれの開放感と迫力のある眺めを確保するために、2つのスペースの間仕切りにガラスを使用しました。
向こう側の「空間」が見えることで、どちらのスペースも実際より広く感じることができ、向こう側の「空間」を介してワイドな景色を楽しむことができる様になっています。 

もちろん、浴室使用時には開放的すぎると落ち着かないというお客様も安心して泊まれるように、浴室側はロールスクリーンを下ろして視線をカットすることができるように計画しています。

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