カテゴリー: Fk Studio -Studio LUP-

壁の厚みを利用した”ニッチ”飾り棚

部屋の中に写真やお気に入りの小物を飾れる場所があると、より心地良い自分らしい空間にカスタマイズすることができます。
今回は壁をへこませて生み出すスペース”ニッチ”の計画例のご紹介です。

広さにゆとりのある部屋であれば、しっかりとした飾り棚を計画するのも良いのですが、そうではない場合はスペースをいじめる事なく、壁の厚みを利用して設けられる薄いニッチ状の飾り棚はいかがでしょうか。
写真や絵、小物など厚みの小さい物であれば、壁厚のニッチで十分。
一般的に、飾り棚に比べてコストを抑えてスッキリと仕上げられるメリットもあります。

壁の厚みを利用した"ニッチ"飾り棚
  

上の写真は Fk studio – Studio LUP – のクッキングスタジオ。
出っ張る飾り棚だと邪魔になるため、写真右の壁にニッチ状の飾り棚を計画しました。
オーナーが世界各国を旅して集めたお気に入りの小物が飾られ、スタジオ独自の雰囲気を生み出すスペースの一つとなっています。

下の写真も同じく、Fk studio – Studio LUP – の、こちらはエントランスです。
エントランスの正面、写真左の壁にスタジオスケジュールなどを置いたり、スタジオで使うヨガグッズやおすすめの書籍の紹介コーナーとして計画しました。
床から天井までの大きな棚なので、壁厚を利用して、、という訳にはいきませんが、特に人が行き交う場所ということもあり、こちらも出っ張らないニッチ状にしています。

壁の厚みを利用した"ニッチ"飾り棚
   

壁に埋め込むニッチ飾り棚、様々なサイズで計画可能ですので、取り入れてみてはいかがでしょうか?

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エアコンカバーはさり気なく

今や生活空間の必需品となったエアコン。
これをどうやって空間デザインの中に組み込むか、というのは常にある課題なのですが、当事務所にはエアコンカバーの標準デザインがあります。

それがこちらです。

エアコンカバーはさり気なく
 

中央の機械部分をしっかり隠し、上部の給気部分と下部の吹き出し口前だけを開けた至ってシンプルなデザインです。
こちらは初期にしつらえたもので、少し中央のパネルの位置が高すぎましたが、徐々に寸法を微調整して現在の仕様に至っています。

格子状のデザインにすることもありますが、こちらの方がしっかりとエアコンを隠せて洋風の部屋にもマッチし、掃除も楽なので採用することが多いです。

エアコンカバーはさり気なく
 

家具と一体でしつらえる時は、材料やサイズを合わせることも大事なポイント。よりさり気なくエアコンのスペースを確保できます。

Sa HAUSでは壁面収納の一部に組み込み、吊り収納と高さを合わせてデザインしました。

エアコンカバーはさり気なく
  

壁に埋め込む時は、壁の色に合わせて作ります。

Fk Studio -Studio LUP-では、冷蔵庫等の設置場所になるアルコブの上に設けました。

一般的にエアコンは壁からポコっと出っ張って付くことが多いですが、せっかくカバーするのであれば、周囲に溶け込むように計画することもデザインの重要なポイントだと思っています。

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ポーチの袖壁は優れもの

ポーチは玄関の外側にある屋根のついたスペースですが、屋根に加えて壁にも囲まれた空間とすることでより機能的なスペースになります。
ポーチが無い場合、雨の日には玄関から出ながら傘を開く必要がありますが、屋根があれば、外に出てから傘を開くことができます。
さらに壁で囲まれていると、風が強い日でも雨が吹き込む可能性が減るので、ゆっくりと傘をさして出発することが可能となります。

このポーチを囲む壁ですが、実はもう一つ重要な役割を担ってくれる場合があります。

ポーチの袖壁は優れもの
 

写真は Fk studio – Studio LUP- のエントランスポーチですが、写真右側のサインの付いた袖壁を付けることで、エントランスのガラスに網入りではない一般的なものを使用することが可能となっています。

やや専門的な内容になりますが、Fk Studio は準防火地域に敷地があり、このガラス部分が敷地境界から3m以内の延焼のおそれのある範囲に入ってしまうため、本来であれば隣地の出火などから建物や中に居る人を守るために、ガラスは網入りタイプか、高価な網なし耐熱強化ガラスを設置する必要がありますが、防火仕様の袖壁でガラス面に火が到達しないように遮ってやることができれば、一般的なクリアガラスを採用することが可能となります。
雨も火も防げて、サインも印象的に付けられて、、とっても優れものです。

ポーチの袖壁は優れもの

写真は Sa HAUS の外観です。
左下に玄関ポーチがあり、さらに左に屋根まで続く袖壁がありますが、これのおかげで、同じく準防火地域の延焼のおそれのある範囲にあるにも関わらず、玄関の扉を一般的な木材でつくることができました。
Sa HAUS の外観を特徴付けるデザインの一部にもなっています。

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一石二鳥!収納で落下防止

建物の上下をつなぐ階段や吹き抜け。
人や空気が移動するスペースとしての役割はもちろんのこと、連続性や広がりを生み、変化のある空間をつくるための効果的な要素の1つにもなります。

ただし、その周りには誤って落ちることがないようにするための対策が必須です。
代表的な方法は壁を建てたり手すりを設置することですが、手すりを設置するにもコストが掛かる!ということで、今回は別の機能を兼ねた落下防止策をご紹介します。

一石二鳥!収納で落下防止
 

写真はFk Studio – Studio LUP- の2階の階段ホールに設置した落下防止を兼ねた収納です。

2階をヨガスタジオとして使用するため、どこかにヨガマットを収納する場所が必要でしたが、限られた面積の中で、奥行き60cmの収納棚を普通に設置すると、空間に多大な圧迫感を与えてしまいます。
そこで、収納の半分を階段の上部に張り出して設置することでスペースを有効に活用すると共に、落下防止の手すりも兼ねるように計画しました。

見せる収納で、ヨガグッズもインテリアアイテムの1つとなっています。

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迎え入れてくれるポーチ

「ポーチ」って何だか分かりますか?

建築では、玄関やエントランスの外側にある庇が付いた空間を言います。
主な役割は扉を開けた時に建物の中に雨が吹き込むのを防いだり、傘をさしたり閉じたりする際に雨に濡れるのを防ぐことです。
他には、玄関扉に雨や直射日光が当たるのを防ぎ、劣化しにくくするという役割もあります。

迎え入れてくれるポーチ
 

Fk Studio -Studio LUP- ではスタジオという用途上、レッスンの前後に生徒さんが集中するため、一般的な住宅より広めのポーチを設けました。

また、庇と合わせて袖壁(※)を設けることで、より雨風や日射しを防いでくれるスペースとなるようにデザインしました。
訪れた人を迎え入れ、次の場所へ向かう人が準備を整えるための場所として包容力のある空間となっています。

ポーチの広さは敷地の大きさにも影響され、庇のサイズや形状は建物の外観や印象に大きな影響を及ぼすため、全体的に計画する必要がありますが、機能的には用途に合わせて十分広く、可能であれば奥行きを深く取るのがおすすめです。


※袖壁:「Studio LUP」のサインが付いている壁 です。

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