カテゴリー: Sa HAUS

どんどん使おう!トイレの手洗い

前回に続いて、、なんと(?)今回もトイレのお話しです。
リビングなどに比べてマイナーで蔑ろにされがちですが、必ずどの家にも1つはあるトイレ。
ちょっとしたカスタマイズでより使いやすくアレンジできます。

最近、主流になりつつあるタンクレストイレはお手入れしやすくシンプルな形状が人気ですが、そのシンプルさゆえに、かつてはタンク部分に付いていた手洗いがありません。
そこで、手洗い器が別に必要になるのですが、観葉植物が多い Sa HAUS では水やりの給水に廊下側からも利用できるよう、手洗い器部分に小窓を設けました。

どんどん使おう!トイレの手洗い
 

小窓は軸回転で開くタイプです。
もちろんトイレに入って給水しても良いのですが、廊下側からであればスリッパを履き替えることなく使うことが可能です。

どんどん使おう!トイレの手洗い
 

閉めた時です。
小窓には圧迫感低減と光取りの役割もあります。

ちなみに、この小窓も写ったSa HAUSの動画は↓から見られますので、良ければご覧ください。

Filed under: Sa HAUS, 設計の工夫Tagged with: , , ,

エアコンカバーはさり気なく

今や生活空間の必需品となったエアコン。
これをどうやって空間デザインの中に組み込むか、というのは常にある課題なのですが、当事務所にはエアコンカバーの標準デザインがあります。

それがこちらです。

エアコンカバーはさり気なく
 

中央の機械部分をしっかり隠し、上部の給気部分と下部の吹き出し口前だけを開けた至ってシンプルなデザインです。
こちらは初期にしつらえたもので、少し中央のパネルの位置が高すぎましたが、徐々に寸法を微調整して現在の仕様に至っています。

格子状のデザインにすることもありますが、こちらの方がしっかりとエアコンを隠せて洋風の部屋にもマッチし、掃除も楽なので採用することが多いです。

エアコンカバーはさり気なく
 

家具と一体でしつらえる時は、材料やサイズを合わせることも大事なポイント。よりさり気なくエアコンのスペースを確保できます。

Sa HAUSでは壁面収納の一部に組み込み、吊り収納と高さを合わせてデザインしました。

エアコンカバーはさり気なく
  

壁に埋め込む時は、壁の色に合わせて作ります。

Fk Studio -Studio LUP-では、冷蔵庫等の設置場所になるアルコブの上に設けました。

一般的にエアコンは壁からポコっと出っ張って付くことが多いですが、せっかくカバーするのであれば、周囲に溶け込むように計画することもデザインの重要なポイントだと思っています。

Filed under: Fk Studio -Studio LUP-, Sa HAUS, 設計の工夫Tagged with: , ,

動画を作ってみました。

動画を作ってみました。
 

私も所属している建築家による自主運営グループ「建築家さがしの杜」がコロナ禍でなかなかイベントができないので、イベントに代わる企画として、それぞれが動画を作成して公開しよう!ということになり、私もなんとか頑張って作成してみました。
初めてのチャレンジで四苦八苦でしたが、何とか形になったかな、、と思います。

テーマは「建築・インテリア関連」ということだったので、竣工後8年目に突入したSa HAUSの今の様子を撮影。
写真ほど広角には撮れないのですが、動画ならではといった、写真ではなかなか伝わりにくいところを紹介できるように工夫したつもりです。

ぜひ、一度見てみてください↓↓

Filed under: Sa HAUSTagged with: , , , ,

ポーチの袖壁は優れもの

ポーチは玄関の外側にある屋根のついたスペースですが、屋根に加えて壁にも囲まれた空間とすることでより機能的なスペースになります。
ポーチが無い場合、雨の日には玄関から出ながら傘を開く必要がありますが、屋根があれば、外に出てから傘を開くことができます。
さらに壁で囲まれていると、風が強い日でも雨が吹き込む可能性が減るので、ゆっくりと傘をさして出発することが可能となります。

このポーチを囲む壁ですが、実はもう一つ重要な役割を担ってくれる場合があります。

ポーチの袖壁は優れもの
 

写真は Fk studio – Studio LUP- のエントランスポーチですが、写真右側のサインの付いた袖壁を付けることで、エントランスのガラスに網入りではない一般的なものを使用することが可能となっています。

やや専門的な内容になりますが、Fk Studio は準防火地域に敷地があり、このガラス部分が敷地境界から3m以内の延焼のおそれのある範囲に入ってしまうため、本来であれば隣地の出火などから建物や中に居る人を守るために、ガラスは網入りタイプか、高価な網なし耐熱強化ガラスを設置する必要がありますが、防火仕様の袖壁でガラス面に火が到達しないように遮ってやることができれば、一般的なクリアガラスを採用することが可能となります。
雨も火も防げて、サインも印象的に付けられて、、とっても優れものです。

ポーチの袖壁は優れもの

写真は Sa HAUS の外観です。
左下に玄関ポーチがあり、さらに左に屋根まで続く袖壁がありますが、これのおかげで、同じく準防火地域の延焼のおそれのある範囲にあるにも関わらず、玄関の扉を一般的な木材でつくることができました。
Sa HAUS の外観を特徴付けるデザインの一部にもなっています。

Filed under: Fk Studio -Studio LUP-, Sa HAUS, 設計の工夫Tagged with: , , ,

やっぱり吹き抜けは気持ち良い

上下階をつなぐ「吹き抜け」。
よく言われる冷暖房が効きにくい、匂いや音が広がりやすい、窓掃除がしにくい、そして建物のボリュームが大きくなった分だけ建築コストが掛かるといったデメリットは確かにあります。
それらがどうしても嫌だという方にはお勧めしませんが、個人的にはこれらのデメリットを覆すだけのメリットが吹き抜けにはあると思っています。
夏の暑い日、冬の陽が射さない時はどうしてもデメリットに転じやすいですが、それ以外の多くの時間は光を取り入れて明るく、のびやかな空間の中で毎日を暮らせることだけで、とても大きな魅力だと思います。

やっぱり吹き抜けは気持ち良い
 

写真は Ms HAUS のリビングです。
吹き抜けを介して1階と2階がつながり、全体がワンルームのような空間となっているとても開放的な家で、姿は見えなくても家族の気配が感じられます。

 

写真は Sa HAUS の吹き抜けです。
約2帖と小さな吹き抜けですが、しっかりと光を取り入れ、開放感も十分得られます。

 

写真は Ts HAUS のリビングです。
冬の寒い日、薪ストーブで温められた暖かい空気が吹き抜けを介して効率的に家全体に流れますので、薪ストーブがある家には断然、吹き抜けを設けることをおすすめします。

Filed under: Sa HAUS, Ms HAUS, Ts HAUS, 設計の工夫Tagged with: ,

上りやすいロフトと梯子

今回は上りやすく、使いやすいロフトを作るための工夫をご紹介します。

ロフトを作る目的の一つは何と言っても大容量の収納スペースを確保することではないでしょうか?
かさばるストーブ、扇風機、布団などの季節物や、年月が経つにつれて徐々に増えてしまう様々な荷物を収納するためのスペースとして、ロフトはとても魅力的です。

屋根裏に設ける一般的なロフトの場合、スペースの制約や法律の規制などからアプローチのための手段を階段ではなく梯子とする場合が多いですが、この梯子がなかなかのくせ者で、普通に上り下りをするのには問題がなくても、大きな物や重い荷物を持って手が塞がった状態で上り下りするのはそれなりに難しく、危険も伴います。

そこで、私がロフトを設計する際はまず、できるだけロフトを低い位置に設定するようにしています。
写真は Sa HAUS の2階の上に設けたロフトですが、2階の床からロフトの床までの高さは2.2m。
軽い物なら椅子や脚立に乗って手を伸ばすだけで、直接上げ下ろしができる高さです。

さらに、Sa HAUSでは、高さ70cmのカウンターの上に梯子を設置しました。
こうすることで、少々重たい物でもカウンター上に立ってロフトの床に置いてから、手ぶらで梯子を上がることが可能になります。
梯子の段数も少なくなるので、梯子自体も上りやすくなり、おすすめです。

ロフトを計画されるという方は、上りやすさも考慮して、ぜひ使い勝手の良いスペースにしてくださいね。


Filed under: Sa HAUS, 設計の工夫Tagged with: , , , ,

玄関にある階段下の有効利用

前々回はリビングにある階段の下部空間の活用例を紹介しましたが、今回は階段が玄関にある場合の活用例をご紹介します。

玄関にある階段下の有効利用
 

Sa HAUSの階段下には、靴箱、ベンチ、コート掛けの玄関にあると便利な3要素を配置しました。
その際、これらの足元を浮かせて設置することで、狭小住宅にもかかわらず約2帖分の土間スペースを確保し、土いじりの道具等も通行の邪魔にならないように置けるようにしています。
また、床面をしっかりと見せることは、スペースを広く見せる効果にもつながります。

もう一つの小さな工夫として、階段の1段目の下にも収納スペースを設けました。
丸い穴に指をかけてパネルを開くと、スリッパなどを収納できるようになっています。

玄関にある階段下の有効利用
    

写真はSi HAUSの階段です。
Si HAUSには約7帖もの広い玄関土間がありますが、その一部に周り階段を配置しました。
階段下にはコートなどを掛けるハンガーパイプを取り付けた他、ベビーカーやキックボードなど外で使用するものを置けるスペースとしています。

階段下を玄関に取り込むことで、空間を有効に使いつつ、ゆとりのある玄関スペースを作ることが可能になります。
階段をリビングから独立させたい場合に玄関と組み合わせることを検討してみてはいかがでしょうか?
これからはそのスペースに手洗い器を設けることも選択肢になりそうですね。

Filed under: Sa HAUS, Si HAUS, 設計の工夫Tagged with: , , ,